DO?GO!愛媛

愛媛の美術館が開催する企画展に触れてみよう

愛媛県美術館

愛媛県松山市の城山公園内にある愛媛県美術館は、松山城跡の景観に合わせ、前身である愛媛県立美術館を改築し、1998年に開館しました。

ガラス張りのエントランスロビーは城山公園の風景を展望し、木もれ日が射し込む空間を作り上げています。

所蔵作品による定期的な特集展示では、三越の嘱託デザイナーであった杉浦非水や、三間町出身の木版画家畦地梅太郎、新居浜市出身のイラストレーター真鍋博など、郷土作家らの貴重な作品を目にすることができます。

近年では、スタジオジブリの企画展やビッグバジェットの巡回展なども開催され、立体的な仕掛けや体験型の鑑賞が楽しめるようになっています。

ミウラート・ヴィレッジ


出典:http://arc-no.com

三浦工業グループの創業者三浦保氏の構想を受け誕生したミウラート・ヴィレッジは、愛媛を代表するプライベートミュージアムです。

青いタイル張りの建物は建築家長谷川逸子氏のデザインによるもので、中庭には陶板画を展示する屋外ギャラリーが設置されています。陶芸や美術工芸をこよなく愛した三浦氏は、作品収集とともに自身の創作物も数多く残しました。

そのため、特に陶芸・工芸ジャンルにおける企画展に力を入れており、これまでにも魅力的な展覧会をいくつも手がけています。

岡本太郎展、ネルソン・ドミンゲスやアントニ・タピエスによる現代美術展、ルーシー・リーやフィンランドアラビア窯のうつわ展などは、愛媛ではミウラート・ヴィレッジでしか見ることのできない企画展でしょう。

久万美術館


出典:http://www.homemate-research-tour.com

久万高原町にある久万美術館は、愛媛にあって最も先鋭的な企画展を行う美術館です。

久万出身の実業家井部栄治氏のコレクション寄贈を受け、旧久万町(現久万高原町)により平成元年に開館しました。四季折々の山草が美しい久万の自然に囲まれた、ぬくもりある木造建築の美術館です。

年1回のオリジナル企画展は常に冒険心に富んだもので、過去にはモダニズム彫刻の森堯茂展、前衛美術家の坪内晃幸展、三宅一生や川久保玲らと協働するテキスタイル・プランナー新井淳一展などが開催されています。企画展に合わせて行われるギャラリートークやギャラリーコンサートも、久万美術館ならではの興味深い内容となっています。

伊東豊男建築ミュージアム

今治市大三島にある伊東豊雄建築ミュージアムは、建築家伊東豊雄氏の作品が展示されている日本初の建築美術館です。

透明感のある軽やかなデザインで日本を代表する現代建築家の一人、伊東豊雄。「ところミュージアム」を手がけた所敦夫氏の計らいにより、愛媛の地にメモリアルミュージアムが設置されることになりました。

展示を中心としたパビリオンである「スティールハット」と、伊東氏の旧邸宅を再現した「シルバーハット」の2棟からなり、スティールハットには図面や建築物の模型などが展示され、シルバーハットには図書閲覧スペースやワークショップスペースが設けられています。

美しい瀬戸内の海を背景にたたずむこのミュージアムは、施設全体が優れた展示物です。

2016年7月から2017年6月まで開催されている企画展「日本一美しい島・大三島をつくろうプロジェクト」では、伊東建築塾が取り組むプロジェクトの紹介と、大三島の景色や人々の営みを伝える写真や映像が展示されているので、要チェックですね。

まとめ

いかがでしたか?

愛媛の美術館で開催される企画展には、それぞれの美術館ならではの持ち味が活かされています。

“その期間、その場所”でしか見られない作品に出合うために、愛媛でこうした企画展が開催される機会をどうぞお見逃しなく!