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花粉症対策やダイエットにも期待?幻のお茶「石鎚黒茶」

石鎚黒茶って?

石鎚黒茶は愛媛県西条市小松町の石鎚地区につたわる“後発酵茶”の一種。

後発酵茶は茶葉を加熱処理したあとに、微生物によって発酵させて作られるものです。日本では四国四県でしか作られていないお茶なんですよ。

石鎚黒茶は後発酵茶の中でも珍しい“二段発酵茶”。糸状菌による好気発酵のあとに葉を揉んで、乳酸菌による嫌気発酵を行っています。手間と時間をかけた貴重なお茶なんです。

発酵させていることから独特の香りと酸味が楽しめ、美しい黄金色をしているのが特徴です。

歴史ある小松町の食文化

石鎚黒茶の起源は定かではありませんが、中国原産のプーアル茶に似ていることから中国での修行後、四国霊場を開いた空海によって日本に伝えられたのが始まりとする説があります。

それほど長い歴史を持つお茶で、江戸時代頃からは、お遍路さんをお茶やお菓子でもてなす“お接待”にも使われてきたそう。

しかし、昭和に入ってからは生産者が徐々に減少。いつしか“幻のお茶”となってしまいました。

そこで立ち上がったのが小松地域の生活研究グループ。地域の食文化を未来に繋ごうと生産技術の継承に尽力しているんです。

2018年には記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財にも指定され、現在生産者は3軒に増えています。

注目の健康機能

注目すべきはその健康機能。愛媛大学などによって行われたマウスを用いた研究結果では、花粉症などのアレルギー症状を緩和する効果、抗肥満効果などが期待できるとされています。

二段発酵されたお茶は乳酸菌も豊富に含まれ、おなかの調子を整えて免疫力アップも見込めるんだとか。また、抗酸化作用やGABAによるリラックス効果も期待されています。

ヒト介入試験が行われるまでは人体への効果はわかりませんが、本当にこれだけの効果が得られるのなら、まさに“魔法のお茶”と言えそうですね。

石鎚黒茶を飲んでみた

気になる石鎚黒茶を探しに西条市の「周ちゃん広場」へ。

店内を回ってみるとありました!

特設コーナーが設けられていて、種類も意外に豊富。POPもたくさんついていましたよ。

「西条市生活研究協議会小松支部 さつき会」、「障がい者事業所ピース」、「就労継続支援B型事業所Visee(ヴィセ)」の三箇所で作られているようですが、今回はViseeのものを購入。

ゴールドのパッケージが目を引きます。この石鎚黒茶は、四国霊場八十八ヵ所60番札所で発酵と熟成を行っているそう。なんとなくありがたい感じがしますね……!

茶葉は名前の通り真っ黒! 二段発酵によりこの色になるんだとか。

淹れてみるとこんな感じ。きれいな黄金色をしているのが特徴だそう。

酸味はそれほどなく、フルーツのような香り。思っていたよりも飲みやすい印象でした。

もし、酸味が飲みづらいと感じる場合はお砂糖を入れてみるのもおすすめなんだとか。味がまろやかになるそうです。

購入できる場所は?

石鎚黒茶は西条市の「周ちゃん広場」「いとまちマルシェ」、松山市の「えひめ愛顔の観光物産館」、「愛顔の食卓」などで購入できます。

今のところ愛媛県外で購入できる場所は少ないですが、東京都「香川・愛媛せとうち旬彩館」や大阪府「愛媛県観光物産協会大阪支部」でも取り扱われていますよ。

ネット販売は、西条市のふるさと納税として楽天では購入可能です。

 

まとめ

今注目の石鎚黒茶は、地元の方々が丁寧に手間暇をかけて作られているお茶でした。

健康機能についてはまだまだこれから研究が進んでいくものと思われますが、フルーティーで美味しいので毎日飲むお茶にもおすすめですよ。

見かけたらぜひ試してみてくださいね。