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雨の日の読書にピッタリ!愛媛出身の小説家・田丸雅智さんの作品たち

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隙間時間に手軽に読める、ショートショート

田丸雅智さんの作品の多くは、ショートショートと呼ばれるコンパクトな短編小説。

ショートショートとは、小説の中でも特に短い作品で、原稿用紙20枚ほどの作品を指すのが一般的とされています。

ショートショートの有名な作家では、SFを軸とした作品を多く発表している星新一さんが挙げられますね。

一話でお話が完結するショートショート作品は、文章を読むことが苦手な方でも気軽に読み始められます。

さらに、田丸雅智さんの作品は日常から非日常へと入り込んでいく親しみやすい作風なので、普段本を読まない方にこそオススメなんです。

田丸雅智さんの作品の特徴

田丸雅智さんの作品は、分かりやすい切り口や視点から、連想ゲームのように次々と物語が生まれる才能を評価されています。

登場人物たちが楽しんだり困ったりしているうちに、まったく違った哲学的な答えを見いだしていき「そんなことあったら素敵だな」と心が温まるストーリーに癒される方も多いはず。

物語の中にどこか愛媛出身者らしさも垣間見えます。

1作品6~7ページ程度で電車通勤をする方も旅行中に一冊持っていくにもおすすめです。

明確な答えが出る作品とそうでない作品があり、見る人によって好きな作品が全然違います。

読む時の気分や背景も左右されるのかもしれません。小さな作品の中にも一つとして同じものがないのも魅力的です。

オススメ2作品を紹介!

田丸雅智さんの小説はいくつかありますので、こちらではぜひ読んで欲しいオススメ2作品をご紹介します。

ミステリアスな世界が広がる「夢巻」



出典:夢巻-amazon

1つめは、「夢巻」です。

こちらは、田丸雅智さんのデビュー作で、古い友人に連れられ訪れたシガーバーで出合った“夢巻”という葉巻の話が表題作となっています。

その他、ノスタルジックな雰囲気あふれる「綿雲」という作品の世界観も魅力的。

田丸雅智さんの作品をこれから読んでいくのであれば、まずは呼んでほしい、新鮮さを感じさせる一冊です。

代表作とも言える「海色の壜(びん)」



出典:海色の壜-amazon

2つめは、代表作といっても過言ではない「海色の壜(びん)」。

こちらは、特におすすめで、海にまつわる作品が際立ち洗練された文体から惹きつけられる魅力があります。

コンテスト受賞作品であり、ピース又吉が主演を務め短編映画化もされた「海酒」も入っています。

その日の気分に合わせて読みたい作品

大きく分けると先ほどご紹介した2冊で好みが分かれてくるのですが、田丸雅智さんの作品には、その日の気分に合わせて読めるものもあります。

食に関する現実寄りの作品「ショートショート・マルシェ」、家族を切り口とした「家族スクランブル」、働く人の姿を描く「日替わりオフィス」などなど。

文章を書くことや表現することに興味がある方なら「たった40分で誰でも必ず小説が書ける超ショートショート講座」もおすすめです。

子供向けなら「珍種ハンターウネリン先生」。イラスト付きで親子で本を読むきっかけになりますよ。

物語の切り口や広がり方は田丸さんならではの手法が保たれていますが、今時の子どもらしい登場人物らを軸としているので子供でもショートショートに親しみをもてることが期待できます。

文学が身近にある愛媛の魅力

文学にゆかりのある地である愛媛では、俳句に親しむ方が多く俳句会でしばしば句を詠むこともあるため、感性が豊かな方が多いですよね。

田丸雅智さんはショートショートに関するユニークなワークショップを行っていることもあります。

そのきっかけから本を身近に置くことでまた次世代へ継がれ有名な作家さんを生むきっかけになるかもしれませんね。

田丸さんの作品には、田舎に帰ったときに祖母や祖父がする小話のような温かみがあります。

どこまでが本当でどこから作り話なのか分からなくなるけど、想像力が膨らんでいく楽しみがあるんです。

普段の生活からは考えられないこと、クスっと笑える「オチ」を読むと、忘れそうだった何かを思い出させる気持ちにさせてくれますよ。

まとめ

田丸雅智さんの本は、松山市内では大街道SerenDip明屋書店、千舟町のジュンク堂書店などで購入できます。

その他、松山総合コミュニティセンター内にある中央図書館でも貸し出されていますよ。

人気のため予約状態だったり、借りられていることがありますがぜひチェックしてみて下さいね。

ぜひ雨の多い時季を前に、素敵な一冊を探しに本屋へ足を運んでみてください。