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伝統の菊間瓦「鬼師」・菊地晴香さんが気になる!

スマホを触る女性

「鬼師」とは?



出典:株式会社 菊銀製瓦

日本家屋の屋根の上に、恐ろしい鬼の顔の瓦が葺いてあるのを見たことがありますか?

最近では日本家屋自体が減ってしまって、もしかしたら見たことがないという方もいるかもしれません。

鬼の顔の瓦を「鬼瓦」と言います。厄除けや装飾の目的で屋根に置くものです。

この鬼瓦は手作業で創られます。「金へら」という道具で、粘土を細工し、顔を作り上げ、焼き上げます。

手先の器用さはさながら、力も必要な仕事ですし、センスも必要です。鬼瓦を創る鬼瓦職人は「鬼師」と呼ばれます。

菊地晴香さんという鬼師



出典:菊銀製

今治市菊間町の菊銀製瓦には、菊地晴香さんという鬼師がいます。

もしかしたらテレビで観たことがある方もいらっしゃるかもしれません?

実は彼女、人気番組「鉄腕DASH」に2度の出演経験があるのです!

晴香さんがなぜ鬼師を目指すことになったのか。

それは瓦をつくるおうちに生まれたことと、おじいさんの荘三郎さんの作る鬼瓦のすばらしさに感銘を受けたこと、がきっかけだそうです。

小さなころから瓦作りを見て育った晴香さんは、高校を卒業するときにはすでに鬼師になることを決め、おじいさんに弟子入りしたんだとか。

約750年前に今治市菊間町で製造が始まった菊間瓦は、吸水性に優れていて、屋根を傷めないと言われています。

最大の特徴は、釜の中で空気を完全に遮断する「燻化工程」で、「燻し瓦」と呼ばれることもあるんですよ。

女性ならではの感性を生かして



出典:バリィさん【公式】-Twitter

晴香さんは、すばらしい鬼瓦を作り鬼師としての評判を上げつつ、女性ならではの感性を生かした仕事にも取り組んでいます。

瓦の製法を利用して、照明器具やブライダル関連品、生活雑貨を作ったり、2014年には菊間瓦で愛媛のゆるキャラである「バリィさん」や「みきゃん」も作ったりしたんですよ♪

働く人の多くが男性、という瓦業界において、晴香さんの感性は瓦の可能性をさらに広げているんですね。

さらには! 今年9月完成が予定されている「道後温泉別館 飛鳥乃湯泉(あすかのゆ)」の鴟尾(しび)を製作したのも晴香さんなんですよ♪

まとめ

菊地晴香さんの影響で、菊間では鬼師を目指す女性が増えているそうです♡

生まれたときから自分が目指す道がすぐ隣にあった晴香さん。

祖父や父親を尊敬し、弟子入りし、迷うことなく鬼師の道を進んできました。

実は私も、彼女が出演していた鉄腕DASHを2度とも観ました! おとなしい中にも凛とした雰囲気を持ち、鬼瓦を創る姿は芯の強さを感じさせる本当にステキな女性でしたよ♡

男性社会が多い伝統工芸の世界で、伝統を守りつつ、自分ならではのエッセンスを加えて広げていく。まさに愛媛が誇る女性職人さんと言えますよね♪