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ひと味違う松山市道後散策で観光も楽しむ

アートな道後を観光

道後温泉本館改築120年を記念して、2014年から始まった道後オンセナート。多くのアーティストとのコラボによる華やかなイベントが随時開催されています。

おかげですっかりアートな雰囲気を漂わせている道後界隈ですが、実はメインの商店街や旅館街から少し離れたところに、とびきりアートなひとときを味わえる隠れ家的な美術館があります。

「セキ美術館」

道後温泉駅から徒歩5分、熟田津の道を折れたところにセキ美術館はあります。

日本画を中心に、ロダンの彫刻、近代洋画などを所蔵、季節に合わせた展示が行われています。

エントランスでは、黒御影石の噴水から湧き出る水が来館者を迎え、1階展示室では、120年前のドイツで作られた大きなオルゴールが厳かな音色を奏でています。

小さな部屋が階段で繋がれ、展示を見ながら館内を歩いていると、まるで森の中を散策しているかのような気分を味わうことができます。

所蔵作品には一度は見ておきたい名画や大作がずらり。横山大観や上村松園を松山市内で気軽に見られる場所なんてそうはありません。

「瓶泥舎(びんでいしゃ)びいどろ・ぎやまん・ガラス美術館」


出典:http://www.bindeisha.co.jp/

道後温泉本館から西へ進み、松山神社へと向かう坂道を上る途中にあるのが、瓶泥舎びいどろ・ぎやまん・ガラス美術館です。

煉瓦造りの煙突がそびえる瀟洒な建物の中には、江戸時代の日本で作られたガラス作品が展示されています。

吹きガラスにビーズ細工、江戸文化を伝える道具類など、儚く美しい古いガラスは、見ているだけで夢のような気持ちになります。

1969年築の建物や、館内に配された調度品も見ごたえたっぷり。定期的に展示が変わり、いつ訪れても目新しい作品に出会えるようになっています。

どちらの美術館も、閑静な住宅街の中にひっそりと建っています。

ゆっくり作品を鑑賞していると、忙しい日常をほんのひととき忘れて、アートな気分にたっぷり浸ることができますよ。

グルメな道後を観光

素敵なアートを堪能した後は、美味しいものが食べたくなるもの。道後のお食事処はメインストリートにいろいろありますが、散策しながら、ふと通りすがるお店に入るというのもいいですよね。

「にきたつ庵」


出典:http://www.lv32.com

セキ美術館の近くにあるにきたつ庵は、明治の頃から道後の地酒を作り続けてきた水口酒造直営の和食処です。

周りを竹林に囲まれた風情あふれるお店では、地元の食材を使ったワンランク上のお料理をいただくことができます。

おすすめは月替わりの「桶料理」。桶の中に並んだ色とりどりの小鉢は、目でも舌でも楽しめます。

また、酒蔵だけにお酒のメニューが豊富で、道後ビールや地酒の「仁喜多津」はもちろん、ここでしか飲めない甘酒なども用意されています。

「のらのカフェ」

一方、瓶泥舎びいどろ・ぎやまん・ガラス美術館の近くにあるのらのカフェは、松山市のお米屋さんが営むロハスなお店です。

五穀米、黒米や赤米など、お米屋さんだからこそ提供できる体に優しいごはんメニュー。手作りスイーツも季節の野菜やフルーツをふんだんに使い、ナチュラルテイストに仕上げてあります。

道後ヒストリア

松山市道後には、アートや歴史がたくさん詰まっています。著名なものから穴場的なスポットまで、散策しながら自然に道後の歴史や文化をひもとくことができます。

昭和52年、道後にある名所旧跡30カ所を「道後村」と名付け、それぞれの地にゆかりのある句を刻んだスタンプラリーが始められました。

「道後村めぐり」です。


出典:http://ehime-sweets.com

道後温泉本館からスタートし、近郊では秋山好古が眠る鷺谷墓地、一遍上人で有名な宝厳寺、桃山文化を今に伝える伊佐爾波神社や、湯築城跡が残る道後公園などがコースに選ばれています。

郊外コースには、赤い吊り橋の岩堰(いわぜき)や、道後村一番の秘所といわれる東野御茶屋跡など、松山市民でも馴染みのない場所が目白押し。

郊外コースのラインナップのうち、種田山頭火が生涯を終えた一草庵や、松山藩主松平定行が建てた常信寺などは、桜や紅葉の季節に訪れたいところです。

最後は瀬戸風峠となっており、30カ所全てのポイントを網羅した人には、道後温泉入浴券と記念品がプレゼントされます。

ラリーに期間制限は設けられていないため、時間をかけて道後村全体をまわってみるのも楽しいかもしれません。

まとめ

温泉だけじゃない道後の魅力、まだまだたくさんあります。

地元に住んでいるけれど、じっくり道後を歩いたことがないという方は、ぜひ一度訪れてみてくださいね。