愛媛の伝統工芸と言えば一番に思い浮かぶのは砥部焼ですが、実はもうひとつ「伊予絣(いよかすり)」という織物も愛媛が誇るすばらしい伝統工芸なのです。
現在は唯一の伊予絣の製造所でもある「伊予かすり会館」が、来年、久万ノ台からロープウェイ商店街に移転するんだそうですよ♪

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「伊予絣(いよかすり)」について
出典:民芸伊予かすり会館 四国愛媛県松山市の名産伊予絣・天然藍染
1782年、鍵谷カナさんというひとりの女性の感性とひらめきで、「伊予絣」という織物が誕生しました。
なんでも、農家のワラ屋根を葺き替えの際に見かけた竹を縛った跡のまだら模様を繊維に応用して織ったのが始まりだそう。
天然の藍染には防虫効果もあるなど、実用的だったため、昭和の初めごろまでは普段着として多くの人が着ていました。
一時期は全国一の生産量を誇るまでに発展し、久留米絣、備後絣と並んで日本三大絣の一つとまで言われたそうですが、現在ではほとんど作られていないのだそうです。
「伊予かすり会館」について
出典:民芸伊予かすり会館 四国愛媛県松山市の名産伊予絣・天然藍染
1973年にオープンした「伊予かすり会館」では、いまではほとんど見られない伝統工芸「伊予絣」の製造工程や、天然の藍染の染料を作っている様子が見られます。
また、実際に伊予絣を使って作られた小物なども展示されていますし、ハンカチの藍染も体験できるんです♡
一度体験したことがあるんですが、縛り方や、染料に漬ける回数によってさまざまな風合いに仕上がるため、完全オリジナルのとってもかわいいなハンカチができあがりますよ♪
以前、ブラタモリの松山編では伊予絣で作られたハンカチがタモリさんにプレゼントされたこともあります。また、危ない刑事のロケ地にも使われた愛媛きっての名所なんです。
【店舗情報】
民藝伊予かすり会館
〒791-8016 愛媛県松山市久万ノ台1200番地
営業時間:午前8時00分~午後4時00分
定休日:年中無休
お問い合わせ:089-922-0405
料金:
大人(大学生含む)100円 小、中、高校生50円 備考:12/31・1/1は午後3時まで営業
駐車場有
今治タオル「伊織」と立ち上げる未来
今回の「伊予かすり会館」の移転は、今治タオルブランド「伊織」との業務提携によるもの。
共同で新ブランドを立ち上げ、そこで絣を生かした商品開発をするのだそうです。
久万ノ台の施設は2019年1月に閉館し、ロープウェイ商店街で規模を縮小して開館しますが、引き続き伝統展示と藍染体験などの実施は行うそう。
伝統を守りつつ、新たな挑戦をして、後継者の育成にも力を入れていくんだとか。伊予絣と今治タオルの新ブランド、とても興味が湧きますよね。
まとめ
伊予かすり会館がロープウェイ商店街に伊予かすり会館が移転すると聞いて驚きました。
けれど移転による一番のメリットは、観光客の方にとってアクセスが良くなることだと思います。
地元の方であれば気軽に車も出せるでしょうが、ロープウェー街のほうが観光客の方も松山城に行くついでにフラッと立ち寄りやすいですよね。
最近では全盛期の1~2割まで来館者が減っているとのことですが、今回の移転で愛媛の伝統工芸「伊予絣」が守られ、発展していくのでしょう。
愛媛で唯一、伊予絣を製造している伊予かすり会館の新たな一歩。愛媛県人としてはしっかりと見守りたいです♪
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