最近ようやく「かわいい!」と評価されはじめた愛媛の方言。
でも県民の自己評価を見てみると「他県の方言と比べれば癖もないし普通だよね~」と思っている人が多いようです。
「頑張れば標準語に溶け込める!」と思っている方も少なくはありません。
しかし! 県外にでると「え、なんて言ったの?」と聞かれてしまう言葉は意外と潜んでいるんですよ。
今回はそんな「方言だと気づきにくい愛媛の方言」を例文と一緒にご紹介します!
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最近ようやく「かわいい!」と評価されはじめた愛媛の方言。
でも県民の自己評価を見てみると「他県の方言と比べれば癖もないし普通だよね~」と思っている人が多いようです。
「頑張れば標準語に溶け込める!」と思っている方も少なくはありません。
しかし! 県外にでると「え、なんて言ったの?」と聞かれてしまう言葉は意外と潜んでいるんですよ。
今回はそんな「方言だと気づきにくい愛媛の方言」を例文と一緒にご紹介します!
※ 本記事にはプロモーションを含む場合があります。
「もう歳やけん、むつこいもんはほなによーけ食べれんのよ~」(もう歳だから、脂っこいものはそんなにたくさん食べられないのよ)
例文が少し悲しいですが、胸焼けするほど濃い、脂っこいというという意味合いで使われます。
そういう料理と対峙したときには、「むつこい」以外に表現しようがないので、多くの愛媛県民は標準語だと思っているようです。
いっそのこと標準語に「むつこい」を導入したらいいのにね。
「ねえねえ、私の携帯知らん?」(ねえねえ、私の携帯知らない?)
「え~?知らんよ」(え~?知らないよ)
「ごめんw私がお尻でしゃいどったw」(ごめんw私がお尻の下に敷いてたw)
もしくは
「車にしゃがれんように気を付けるんよ!」(車に轢かれないように気を付けるんだよ!)
といった感じで愛媛県民の日常会話には時折登場するこのワードも実は方言。
「しゃがれる」という言葉は「嗄(か)れる」という意味で標準語でも使われることから方言ではないと思っている方も多いようです。
ちなみに愛媛県松山市出身の超歌手・大森靖子さんの「わたしみ」という歌詞にも登場しています。
歌詞中では「しゃがれる」とひらがなで表記されているため、「嗄れる」という意味合いなのか「轢かれる」という意味合いなのか推測するファンも。
ご本人がファンのツイートに対して下記のように返信していることから方言であったことが分かります。
え、方言だったの😭気付かずにつかってた
— 大森靖子🌏🃏超歌手 (@oomoriseiko) 2017年8月17日
YouTubeでミュージックビデオが視聴できますので、気になった方はぜひ歌詞に注目してご覧くださいね。
「なにしよん?」(何してるの?)
「もう!集中しとったのにアンタが話しかけるけんわやになったやん!」(もう集中してたのにアンタが話しかけるから台無しになったじゃない!)
関西出身の芸人がテレビなどで使うことも多いので、一般に使われるものだと思いがちですがこれも方言です。
愛媛県民的には「脆い」、「酷い」、「台無し」、「滅茶苦茶」の他に自虐的なニュアンスも含んでおり、標準語に言い換えるのがなかなか難しい言葉なんですよ。
私が個人的に好きなのは、おばあちゃん同士が爆笑しながら話した後少し沈黙を置いて「……わやじゃかい…。」とボソリ呟く使い方。
我に帰ったような、さっきまでの笑い話を客観的にみて急に冷静になったような、なんとも言えないエモさがあります。
「こら!そこ~つばえるなよ~」(こら!そこ~騒ぐなよ~)
学生の頃は先生からこんな風に怒られたものです。「つばえる」は、ふざけて遊ぶ、騒ぐなどの意味を持ちます。
実は広島でも使われるんだとか。愛媛県では主に宇和島でよく聞かれる表現です。
「も~この入れ物ぜんぜん開かんのよ!どうなっとん?」(も~この入れ物ぜんぜん開かないのよ!どうなってるの?)
「まあまあ、そなにがいにせられん」(まあまあ、そんなに乱暴にしないの)
強い、乱暴な、手荒な、などの意味で使われる言葉です。
なので、もし
「あの人きれいなのに本当にがいなよね~」(あの人きれいなのに本当に粗暴よね)
なんて陰で言われていたとしたら、少しおしとやかにしておいた方がいいかもしれません。
ちなみに鳥取にも「がいな」という言葉がありますが、こちらは「巨大な、大きな」という意味で使われているそうですよ。
これは、方言ではありませんが、愛媛県民は「を」の発音が特殊な人が多いようです。
一般的に「を」は「o(オ)」、つまり「お」と同様に発音されます。
しかし、50人の松山市在住の大学生を対象に行われた調査によると、愛媛では13人の成育者のうち11人が「を」を「wo(ウォ)」と発音するという結果になったそうです。
県民の中には「昔先生から「を」は「wo(ウォ)」と発音するものだと教えてもらった」という人も多いことから、愛媛県の教育方針からこのような発音の違いが生まれたと考えられています。
参考:http://www.ytv.co.jp/announce/kotoba/back/1101-1200/1196.html
いかがでしたか?標準語と間違えやすい方言は「これ以外に表現できない」ものが多いようです。
無理に標準語にしようと思えばできますが、そうすると本来伝えたいことと少しずれてしまうんですよね。
標準語に近づけようとするのもいいですが、感情や味などを繊細に表そうとする愛媛の方言も大切にしていきたいものですね。
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