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おいしいみかんの見分け方、ご存じですか?
色が濃い、皮が薄くて締まっている、キメが細かい、小さめが良い……などなど、ネット上ではいろいろな情報があふれていますよね。
しかし、全国でも有数のみかん産地である愛媛県民には、独自のみかん選別方法があるんです。
愛媛県民にとってのみかんとは
そもそも愛媛県民は、みかん自体あまり買いません。なぜか毎年、どこかからもらえるのが恒例になっているからなんです。
みかんとは、季節になると部屋の片隅に段ボールで置いてあるもの。みかん農家じゃなくても。
みかんとは、1日1人数個のノルマが課せられるもの。そこに選択肢など無い、それが愛媛県民にとってのみかん……。
と、何やら不穏な導入になりましたが、冬になると義務のようにみかんを食べ続ける日々の中、愛媛県民に自然に備わるものがあります。
それが「みかんセンサー」です。
みかんセンサーって何!?
みかんセンサー、残念ながら購入時にはあまり威力を発揮しません。それは部屋の片隅に置かれたみかん箱の中から、自分好みの糖度に達した食べ頃みかんを選び出すためのセンサーなんです。
みかんセンサーは、主に目と指先に搭載されています。
まず、色で目星を付けます。次に、そのみかんをそっと押してみます。これが店頭では使えない理由です。
売り物のみかんを押すなど言語道断なので、目のセンサーのみで選ぶしかありません。たまにスーパーで禁断のセンサーを発動させる強者を見かけますが、ダメです。硬さがどうの、皮の厚みがどうのといった理屈ではありません。
触った瞬間、「これは私好みのみかんだ」とセンサーが発動するんです。
「これは違う」とセンサーが判断した場合、本来なら家庭であっても一度手に取ったみかんを戻すのはご法度ですが、そこはさりげな~くごまかします。
「あ、取り間違えちゃった」
そんな感じで次のみかんへ手を伸ばします。
センサーから外れたみかんも、大丈夫。家族の誰かにとってはそれが「好みのみかん」なはずです。
愛媛県民のみかんへのこだわり
そう、同じ品種のみかんであっても、同じご飯を食べて育った家族であっても、酸味、糖度、水分などでみかんの好みは違うもの。
なので、家族であっても人のセンサーはあてになりません。
こたつの中から「みかん取って~」は、自分好みのみかんを食べる権利を放棄したことになるのです。
このみかんセンサー、お判りでしょうが修業が必要です。年を重ねるほどに精度が増して、20代ではまだ試運転といった段階。完成までに、数々の酸っぱいみかんに泣かされます。
ということは逆に、生粋の愛媛県民でなくても、長年愛媛で暮らせば備わってくるのが「みかんセンサー」。
愛媛県民ならではの特別な能力、「みかんセンサー」、県外からの修行者も随時募集中です。
おいしいみかんを食べるために
「あ、自分大丈夫っす」という方には残念ですが、美味しいみかんを食べる秘訣をお教えしましょう。とりあえず、軽くもんでから食べるのが大事。みかんを剝く前に軽くもむ、掌で転がす、お手玉のように小さく弾ませる……。
愛媛県民は手癖のように無意識にやってしまう行動ですが、実はこれ、無意識に自分のセンサーに合ったみかんにしようとする本能。
野球でマウンドに上がったピッチャーが、無意識にボールの縫い目を触って「次はカーブかな」、「いやいや、次はスライダーかな」と、ボールを転がす感覚と全く同じ(!?)なんです。
でも、本当に甘くなるらしいです、よ? ついでに皮もちょっとむきやすくなります。
みかんツリーはクリスマスツリーとも話題
そんなみかんが大好きな愛媛県民。他府県から、「やっぱりみかんやんけ!」と言われてしまうのにも閉口せざるをえません。
Twitterで「愛媛のクリスマスツリーは、みかんツリーなのか……」と反響があっても、大きな否定はしないのが愛媛県民なんです。2016年は椿の湯の前で見ることが出来ますよ。
まとめ
愛媛県民の「みかんセンサー」いかがですか?
「思い当たる節がある」、「いや、愛媛はみかんだけじゃない」という様々な声が多いでしょうが、「みかんセンサー」を研ぎ澄ましてビタミンたっぷりのみかんで“風邪知らず”の冬を乗り切っちゃいましょう!